拝啓
この度は私たちの『オーガニック不知火』をご購入いただき、ありがとうございます。
生産者一同を代表して、広島県の中原観光農園が皆様にお手紙を書かせていただきます。

私たちの畑は、温暖な瀬戸内海のほぼ真ん中に位置する大崎上島に広がります。一年中太陽の光が降り注ぐので、酸味と甘みのバランスが良く、味の濃い柑橘が島の代表的な農産物となっています。
私は父から有機の畑を受け継いだ２代目になります。元々、父が農業を始めた時は農薬を使用していましたが、一緒に作業をしていた母に、農薬によるアレルギー症状が現れたことをきっかけに、有機栽培の取り組みが始まりました。現在は、有機栽培の取り組みと共に、大崎上島を盛り上げていこう、という島への想いも大切に日々栽培しています。

その年の気温の変化、降雨量等の自然条件、葉数、着花・着果量等の樹木の生理条件の違いで、年々生産状況が変わります。一昨年、昨年、今年、全部違います。そのなかで、果実内容の変化、病害虫の発生などを予測し、バランスよく生産することが重要です。ここがいちばん苦労するところで、いつも「なにをいつするか・しないか」考えています。
生産者として「おいしいね」のひと言は、理屈ぬきに、うれしい言葉です。この言葉を聞きたいために、一生懸命、柑橘生産をしています。

不知火は清見オレンジとポンカンをかけあわせた品種で、皮は手でむけるほど柔らかく、実は甘みが強くて袋ごと食べられるのが特徴です。ブランド名で「デコポン」が使われることもあるように、へたの部分が出た印象的な形をしていますが、この出っ張り具合は花が咲いた時の温度など様々な条件で大きく変わります。

私たちが愛情とこだわりを持って作った『オーガニック不知火』を、どうぞよろしくお願いいたします。